今回は「首の筋力」の強化をテーマです。
モータースポーツで一番大事な筋力は「首の筋力」。レンタルカートだと「腕の筋力」と「首の筋力」、レーシングカートだと「首の筋力」「体幹の筋力」「腕の筋力」がないと、速く走れないことはもちろんのこと、楽しく走ることもできません。
特にレーシングカートでは、長い距離を加速しながら駆け抜ける高速コーナーでは、首を鍛えていないと、首がコーナーの外側に倒れた「首オレ」状態になり、ドライビングには集中できません。
どういう筋トレが必要か?
1回ごとのコーナーでの負荷は大したことはなくても、複数のコーナーを、何周も、何百周も走ると疲労が蓄積していきます。しかし、何百周も走りきるためのトレーニングは、必ずしも長時間にわたる負荷をかけ続けるトレーニングである必要はありません。筋肉を大きく強くすれば、自然と各1コーナーを走り抜ける時に筋肉にかかる負荷が、最大筋量に対して相対的に軽くなります。ですので、短時間で首の筋肉を強くする、筋トレをすることをお勧めします。
基本トレーニング
首の基本トレーニングを2つご説明します。首はデリケートな個所ですので、負荷を強くさせすぎず、回数を増やしすぎずに、慎重にトレーニングをしてください。弱めのトレーニングを毎日続けていきましょう。また少し疲れたなと思ったら勇気をもって休みをとってください。
① ネックフレクション
首を鍛えるのにおすすめのトレーニングが「ネックフレクション」です。
やり方
- 床に上に横になりあおむけになる
- 額ににウェイトを乗せる(タオルをはさむといい)
- ウェイトが落ちないよう手で軽くおさえる
- 首を上に曲げていく
- 20~30回を3~6セット行う
- 終了
首はデリケートですので、まず「ウェイト」を使わずに自重だけでスタートしましょう。そこから1kg、3kg、5kg~10kgと負荷を強めていってください。また回数やセットも最初は軽めにしてください。
おすすめ動画はこちら
動画のように本来は「ベンチ」の上でやるのがおすすめです。ベンチがない場合は、同じ椅子を横に並べる、ベッドを使うなど工夫をしてみてください。
基本② ネックフレクション静止維持
次に首の筋力がどれぐらい鍛えられたか目安にできて鍛えられるのが「ネックフレクション静止維持」です。ちなみにこれはスズキタローが独自に名前をつけた種目です(笑)
やり方
- 床に上に横になりあおむけになる
- 首を上に曲げていく
- 30秒~5分程度静止する
- 終了
このトレーニングの注意点は、顎をちゃんと引き胸につけるという点です。
こちらの動画をみてください。
このトレーニングは、旅行中などでウェイトがなくてもトレーニングできます。
追加トレーニング
さらに首の筋力を強化したい場合の追加トレーニングをご紹介します。週2回程度、強度の高いトレーニングをすることで、効率よく筋力が強化されます。
追加① ダンベルシュラッグ
- ダンベルを両手で持つ。
- 手のひらを身体側に、体の横にダンベルを持つ。
- 両肩を、ゆっくりと、ギュッと強く、高くすくみあげる。
- 1秒止める
- ゆっくり緩めながら、元の位置にダンベルをおろす
- 重めのダンベルで12回前後×3セット繰り返す
- 以上
比較的首のナイーブな場所へのリスクが少ないトレーニングですので、ギリギリ8~15回程度しかできない重ためのダンベルを使ってトレーニングしてください。
詳しくはこちらの動画を見てください
シュラッグの参考動画
追加② ネックラテラルエクステンション
- 肩がベンチの端になるよう、ベンチの上にに横向きに寝ます
- 下側の手は床をおさえてもかまいません。
- 側頭部にウェイトを乗せる (痛ければタオルをはさむ)
- ウェイトを片手で支えプレートをおさえる
- 頭をゆっくり下に下げます
- 頭をゆっくり上に上げます
- 数秒静止します
- ゆっくり頭を下げます
- 左右それぞれ20~30回を3~6セット行う
- 終了
詳しくはこちらの動画を見てください
追加③ ネックエクステンション
ネックフレクションの逆向きのトレーニングです。このトレーニングはベンチが必要になります。
- 胸がベンチの端になるよう、ベンチにうつぶせに寝る
- 後頭部にウェイトを乗せる (痛ければタオルをはさむ)
- ウェイトを両手で支えプレートをおさえる
- 頭を下げます
- ゆっくり頭を起こします
- 静止します
- またゆっくりと頭をおろします
- 20~30回を3~6セット行う
- 終了
詳しくはこちらの動画を見てください
番外編①:茂原ツインリンク 西コースを毎週300周×2日走り続ける
茂原ツインリンク 西コースは、最終コーナーが「オーバル」のようになっています。前回で加速しながらタイヤのグリップぎりぎりで小さく270度旋回するので首の負荷は高いです。
また、コーナー数が多いのにストレートが短く、30秒前後で1周できる点もトレーニングには最適です。
さらに、クラス分けされても2クラス20分程度ですので、300周以上走りこむことができます。