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マシンの向きを変えるテクニック〜ブレーキングドリフトのやり方〜(3)

ドリフト状態でコーナーに進入するゴーカート

こんにちは!Go!KART!編集部のクボタです。

 

ゴーカートのブレーキングドリフトについての解説、今回で3回目となります。今までのブレーキングドリフトのやり方についてはこちら。

 

ゴーカートのブレーキングドリフトのやり方(1)

 

ゴーカートのブレーキングドリフトのやり方(2)

 

ゴーカートのブレーキングドリフトの手順

ゴーカートのブレーキングドリフトの理想的な手順としては、以下の4つがあります。

 

1、コーナリングが始まる直前でロックするかしないかギリギリのブレーキを短時間で強く踏み込

 

2、ハンドルを切り込み、後ろタイヤが滑り出すのを感じる

 

3、ゴーカートの向きが変わりきる少し前にアクセルを踏み込み始める

 

4、綺麗に加速していく

 

前回までの解説では、「ハンドルを切り込み、後ろタイヤが滑り出すのを感じる」というところまでを解説しましたので、今日は「3」「4」について見て行きましょう。

 

向きが変わり始めたら、加速のことを考える!

スピンの経験を一度でもしたことがあればイメージ出来ると思いますが、ゴーカートがスピンをするときは一瞬ですよね。気付いたらクルンっと回っていた、何も対応が出来なかった、という経験をされた方も多いと思います。

 

ゴーカートの向きが変わるのも同様で、後ろタイヤが滑り出したと思ったら、ゴーカートの向きはすぐに変わります。

 

ゴーカートの向きが変わるというのは、見方を変えれば、意図的にスピンをさせて、完全にスピンになってしまう前に、横滑りをコントロールしてスピンを止めているようなものなのです。

 

後ろタイヤが滑り出すのを感じ始めてから、あー向きが変わり始めたな〜なんて考えていたら、向きが変わりすぎてしまうので、すぐに加速のことを考える必要があります。

 

加速のことを考えるというのは、横滑りを終わらせてアクセルを踏んで前にゴーカートを前に進めていくことです。

 

では、その横滑りをどうやって止めるのでしょうか?

 

マシンの向きが変わりきる前にアクセルを踏み始める!

横滑りを止める最大のポイントは、アクセルを踏み込む事です。

 

もしかしたら、逆ハンを切ることじゃないの?と思った方もいるかもしれません。(逆ハンというのは、逆ハンドルの略で、右コーナーなのに左にハンドルを切っている状態が逆ハンになります。「カウンターをあてる」というのも同じ意味になります。)

 

逆ハンやカウンターをあてることは、横滑りをしすぎないようにコントロールするためには必要なことですが、横滑りを止めるための効果的な方法ではありません。

 

一番効果的なのは、アクセルを踏み込むことです。

 

なぜアクセルを踏み込むと横滑りが止まるのか?

アクセルを踏み込むと、何が起きるでしょうか?

 

マシンの姿勢に変化がおきますよね。その直前までにやっていたことを振り返ってみましょう。どんな姿勢なのか?を見る事で、どこに荷重がのっているのかというのも見て行きましょう。

 

まずは、直線でロックギリギリのブレーキングをしました。この時は、前のめりの姿勢ですね。荷重は前にのっています。

 

そこからハンドルを切って横滑りが始まりました。右コーナーを曲がっているとすれば、荷重は、、、左ですね。
ここまでの状態で荷重は左前方に大きく載っていることが分かります。

 

ここで、アクセルを踏み込む!ということなので、マシンの姿勢はどうなりますか?

 

前荷重だったところから後ろに荷重が移動しはじめますよね?

 

後ろに荷重が移動すれば、後ろタイヤのグリップが増します。
だから、横滑りを止めることが出来るということになります。

 

アクセルオンを摩擦円で考える

タイヤのグリップ力の摩擦円

前回のレクチャーの「ゴーカートのブレーキングドリフトのやり方(2)」で解説しましたが、後ろタイヤが滑り出していたときというのは、B''のところに点がありましたね。このグレーの円の外に点があるときは、タイヤの限界を超えているので横滑りが起きている状況になります。

 

B''の位置からアクセルを踏むということは駆動力がかかるので、B''→Cに点が移動します。
そうすると、グレーの円の中に点が戻れるので、グリップし横滑りが止まってくれるということなのです。

 

横滑りが止まった時に、マシンの向きが立ち上がりの方向を向いていれば、あとはさらにアクセルを踏み込み加速しながら立ち上がって行くだけになりますね!

 

ギリギリを感じることがポイント!

ここまで説明すると、なんだかとっても簡単そうに聞こえると思います。実際には、今まで挑戦したことのない方にとっては、かなり難しいです。笑

 

全ての操作がしっかりと正しく出来ていれば、1から4までの手順がスムーズに繋がりますが、どこかで間違っていると、その後の手順をやってもまったく連動しなくなります。

 

例えば、横滑りが始まったときに、ハンドルを切りすぎて横滑りしすぎている状態にいたとしたら、摩擦円で見ると、点はDの位置にあることになります。

タイヤのグリップ力の摩擦円

Dの位置まで行ってしまうと、コントロールが効かずスピンしてしまっているかもしれません。

 

スピンまでは行かなくとも、アクセルを踏んであげたところでグレーの円内に点は戻れないので、意図的にコントロールして横滑りを止めることは出来なくなってします。

 

大事なのは、

 

1、ロックギリギリのブレーキ!

 

2、最小限のハンドルの切り込みで後ろタイヤの滑り出しを感じる!

 

3、丁寧にアクセルを踏み始める!

 

という繊細なギリギリのコントロールがポイントになります。

 

まとめ

今回の解説では、ゴーカートの向きの変え方を、ざっくりと見て行きました。これをマスターするには、かなりの反復練習が必要になってきます。

 

まずは、一度挑戦してみて、何が上手く行かないのか?を知る事が大事になります。今回の4つの手順に沿って頂ければ、まずチャレンジすることは出来るので是非挑戦してみてください!

 

今後は、また違った切り口でもマシンの向きの変え方について見て行きたいと思います!

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