サイド・バイ・サイドとは、レース中に車両同士がほぼ真横に並んだ状態で並走することを指す。
オーバーテイク(追い越し)が行われる際には必ず発生するシチュエーションであるが、サイド・バイ・サイドの際に、相手の車両の方に不用意に寄ると、幅寄せとみなされてペナルティを受けることがある。
サイド・バイ・サイドになった際、次のコーナーに対して自車がイン側かアウト側かによって、次のアクションが変わってくる。
イン側にいる場合は、いつもよりやや早めのブレーキングを行ってもコーナーには自車が先に入れるため、しっかり減速してインを小さく回る。コーナー出口で膨らんでしまうと、アウト側から抜こうとしている相手に接触したり、クロスラインでイン側から抜かれたりするケースが多い。アウト側にいる場合は、立ち上がり重視でクロスラインを狙うのが王道となる。
サイド・バイ・サイドの更に隣にもう1台並走することを『スリー・ワイド』と呼び、更にもう1台並べば『フォー・ワイド』と呼ばれる。滅多に見ることはないが、迫力のあるシーンとなる。
ドライバーとしては、2台隣の車両は死角に入って見えないため、細心の注意を払って自車の走行ラインはもちろんだが、スポーツマンシップにのっとり、相手の走行ラインもしっかりと維持することが必要となる。